進相コンデンサの知識と筐体製造|耐候性、放熱性に考慮

進相コンデンサの筐体製造はTOHMAへお任せください

当社では進相コンデンサの筐体をはじめとした大型板金筐体の製造を承っております。縦横高さ2m以上の製品も取り扱い可能で、塗装・表面処理や内部への部品組み込みも一貫して対応いたします。

調達を依頼いただくことでコストややり取りが増えることを懸念される方もいらっしゃいますが、工法の見直しや製図等の生産工程の一部を弊社で負担することで、転注検討でご相談いただいたお客様の約9割が同程度の取引価格、もしくはコストダウンを実現しております。

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進相コンデンサの役割

進相コンデンサとは、工場や商業施設などで使用される電力の力率改善装置です。電動機や変圧器といった誘導性負荷は無効電力を多く消費し、力率が低下します。力率が低い状態では、電気の利用効率が下がり、電力会社からの契約電力が増加して電気料金も割高になります。進相コンデンサは無効電力を補償し、力率を改善することで、以下のメリットをもたらします。

  • 電気料金の削減(基本料金の低減)
  • 受配電設備の容量を有効活用
  • 変圧器・配電線などの負荷軽減
  • 電圧降下の抑制による安定運転

このように、進相コンデンサは省エネとコスト削減を同時に実現する重要設備として、多くの産業現場に導入されています。

高圧進相コンデンサと低圧進相コンデンサ

高圧進相コンデンサは高電圧回路で力率を改善し、低圧進相コンデンサは工場や店舗などの低電圧回路でモータ設備などの消費電力を抑える目的で設置されるコンデンサです。役割は同じで力率を改善することですが、設置される電圧レベルや対象設備が異なります。

高圧進相コンデンサ

高圧進相コンデンサは主にキュービクルや受変電設備の高圧回路)に接続され、工場やビル全体の力率をまとめて改善するために用いられます。高圧側に一括設置する方式は設備を集中的に管理でき、大容量でも比較的安価に導入できますが、負荷変動への追従性が低く一部の負荷で過補償になる恐れがあります。

設置電圧:高電圧回路(3kVA以上)で使用されます。

目的:電力系統の力率改善と電力効率の向上、基本料金の低減が主な目的です。

特徴:油入自冷式や窒素ガス封入式などがあり、内部に絶縁油が封入されている場合があります。

低圧進相コンデンサ

低圧進相コンデンサは工場内の動力分電盤や機械ごとの負荷側(200Vや400Vクラスの二次回路)に接続され、個々の機器や低圧配電線ごとに設置されることが多いです。低圧側に分散設置する方式は負荷ごとにきめ細かく力率補償でき理想的な改善効果がありますが、台数が増える分コスト高になりやすい側面もあります。

設置電圧:低電圧回路(200V~600V)で使用されます。

目的:受電設備や変圧器、モータ設備、業務用冷蔵庫などの電力損失を低減し、設備にゆとりを持たせたり、電気料金を削減したりすることが目的です。

特徴:安全性・信頼性が強く求められる設備にも使用され、高圧側よりも容量が小さい傾向があります。

実務上は、高圧側で全体の力率を底上げしつつ、主要な低圧負荷にも個別にコンデンサを設置するなど、高圧・低圧双方の特長を生かしたハイブリッド方式が採用されることもあります。

進相コンデンサと周辺設備

進相コンデンサは力率改善のために設置される重要な電力設備ですが、単体では機能せず、必ず周辺機器と組み合わせてシステム化されます。代表的な周辺設備には以下があります。

遮断器・開閉器:進相コンデンサの投入・遮断を行う
制御回路:自動力率調整やタイマー制御を実現する
保護装置:過電流・過電圧・地絡などの異常から設備を守る
計測機器:電流・電圧・力率を監視する

これらを一体化して収納・管理するのが進相コンデンサ盤用の筐体です。筐体は単なる容器ではなく、システム全体の安全性・信頼性を支える「外郭」としての役割を担います。

筐体に求められる性能

内部レイアウトの最適化

進相コンデンサ、遮断器、制御回路などを効率的に配置できるレイアウト設計が重要です。配線経路やメンテナンス時のアクセスを考慮し、モジュールごとに区画を分ける板金設計が求められます。

放熱性と換気設計

コンデンサだけでなく、遮断器や制御盤も発熱するため、筐体全体として放熱設計を行う必要があります。通風孔やルーバー、ファンユニットの設置により、筐体内温度を一定範囲に保ちます。

耐候性・防塵防水性

屋外設置の場合、風雨・粉塵・紫外線にさらされるため、筐体には高耐食性塗装やIP規格準拠の防塵防水構造が必須です。屋内でも粉塵や湿度が高い環境では、同様の対策が求められます。

強度・安全性

進相コンデンサ盤は重量物であり、かつ高圧機器を含むため、筐体には十分な強度と施錠機構が必要です。鋼板の板厚設計や補強リブの追加、アース端子の確実な接続により、安全性を担保します。

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設置・運用上の留意点

設置環境と放熱

コンデンサは発熱する機器のため、設置場所は風通しが良く周囲温度の上昇を抑えられる場所を選定します。屋内盤に収容する場合でも、冷却ファンやルーバーで換気し内部温度が規定値内に収まるよう配慮が必要です。

周囲に腐食性ガス(硫黄分など)や過度な振動がある環境は避け、端子部の劣化や絶縁破壊を防ぎます。変圧器やリアクトル等の発熱機器と近接して設置する際は、最低20cm以上の間隔を空け熱影響を受けにくくします。複数のコンデンサを並列配置する場合も、互いに適切な離隔距離(例えば油入型同士なら数十mm以上)を確保し放熱と絶縁に余裕を持たせます。

安全管理と保守

進相コンデンサは一度投入すると常時フル負荷で動作し、開閉のたびに突入電流や過渡的な過電圧ストレスがかかります。一般に高圧コンデンサ設備は使用開始後15年、低圧コンデンサは約10年を更新目安と推奨されています。経年劣化により内部素子の絶縁低下や容量低下が進むため、定期点検で異常がないか確認し、目安年数を過ぎたら計画的に更新しましょう。

特に1975年(昭和50年)以前製造の古い進相コンデンサには内部に安全弁や圧力スイッチなどの保安装置が無く、故障時に発煙・発火など二次災害を起こすリスクがあります。さらにこの年代のものはPCB含有の可能性が高く、法律により適切な保管・処分が義務付けられています。該当しそうな古い設備が残っている場合は専門業者に調査を依頼し、早急に交換処置が必要です。

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